若い女性のやせが増えています-「3・1・2弁当箱法」で適量をバランスよく-

2022/03/01 コラム

若い女性のやせが増えています-「3・1・2弁当箱法」で適量をバランスよく-

厚生労働省の令和元年の国民健康・栄養調査によると、20歳代女性の約20.7%が「やせ」(低体重)とされています。

20歳以上の女性全体では「やせ」の割合は11.5%となっており、特に20歳代女性が高く、将来生まれる子供にも影響があることなどから問題となっています。

 

 

20歳代女性にやせが多い原因の一つとして、やせた女性がもてはやされるマスコミ等の影響で、雑誌やテレビなどでダイエットを売りにしている現状が考えられます。

インスタグラム等のSNSの影響もあり、適正な体重であるにも関わらず、もっとやせたいと「やせ願望」に陥ってダイエットをする人たちが多いのです。   

 

 

通勤などを含めた社会活動をする20歳代女性に必要とされる1日のエネルギー量は約2000kcalですが、令和元年の20歳代女性の平均エネルギー摂取量は1600kcalにとどまり、やせの現状からみてもエネルギーの摂取不足が考えられます。

また、「主食・主菜・副菜を組み合わせた食事をほぼ毎日1日2回以上摂る」20歳代の女性は38.9%しかおらず、栄養バランスも悪く、カルシウムや鉄分なども不足しがちで骨密度低下や貧血、疲れやすさなどにつながる危険性があります。

 

 

20~30歳代は子どもを産み育てる世代です。若い女性の低栄養は、小さく生まれてくる赤ちゃんの増加の一因となり、その赤ちゃんが将来、肥満や糖尿病、高血圧などの生活習慣病になるリスクが高くなるとも考えられ、影響は小さくありません(注1)。

自分の適正な体重を知って、それに見合った食事量をバランスよく摂ってほしいものです。

 

 

しかし、「適量をバランスよく」と言うのは簡単ですが、なかなか難しいものでもあります。

そこで紹介したいのが「3・1・2弁当箱法」(注2)です。

「3・1・2弁当箱法」は、“1食に何をどれだけ食べたらよいか”について、だれでも理解し、実行しやすいように開発された食事(料理の組み合わせ)のものさしです。

食べる人のからだに合ったサイズの弁当箱に、主食のご飯を3、主菜の肉や魚の料理を1、副菜の野菜料理を2 の割合で、調理法や詰め方のルールに従って詰めると、適量で栄養バランスが整った食事になるというものです。

 

 

あまりお弁当を作りなれていない人には、主菜、副菜を揃えてというのは大変でしょうから、冷凍食品なども上手に利用しながら取り組んでみてはいかがでしょうか。

これまでの食事量全体が少なかったことや副菜が足りていなかったことに気づいたり、この分量の弁当を食べることで間食が減ったりという変化も見られるようです。

お弁当で分量の目安やバランスがわかってくると普段の食事にも応用できるようになってきます。

 

少しずつ積み重ねていくことで、自分と将来生まれてくる子どもたちの食生活管理に繋げていきたいですね。

 

 

注1:https://www.fukka-hf-labo.com/news/detail.php?no=MzI= 

注2:「3・1・2弁当箱法」 – NPO法人 食生態学実践フォーラム (shokuseitaigaku.com)

 

 

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