嚥下食の調理工夫について

2019/07/01コラム

嚥下食の調理工夫について

食べ物は、食品の大きさや形が様々であり、調理方法も焼く・煮る・蒸す・炒めるなど種類が多く、できあがりの食感も硬い物・軟らかい物・弾力のある物・液体状の物と様々な形態を有しています。 

 

これらバラエティ-のある食べ物ですが、摂食嚥下機能に障害があると、スムーズに食べ物を摂取することが困難になります。 

 

したがって嚥下食は、食べやすく、飲み込みやすい形態となるように、次のような調理工夫が必要となります。

① 食材の密度が均一であること

咀嚼力の低下や歯の噛み合せが良くない場合は、調理された食べ物に含まれる食品の大きさや硬さが同じでないと充分に噛むことができず、飲み込みやすい塊にまとめることが困難となり、食べ物を摂取しにくくなります。

 

したがって、調理に用いる食品は、大きさや長さ・幅などをそろえ、同じ軟らかさになるように充分に火を通したり、圧力釜を使用するなど食材を軟らかくする工夫が必要になります。また、ミキサ-、フードカッター、すり鉢、裏ごし器などを利用することで、効率よく密度を均一にすることができます。

 

② 適度な粘度と凝集性(まとまり)があること

舌の動きが悪い場合は、食べ物を咀嚼したとき、細かく噛み砕かれて口の中にバラバラになるような食品があると、飲み込みやすい塊にまとめることが難しくなります。また、唾液の分泌量が少ないときも、食べ物を飲み込みやすい滑らかな塊に形成することが難しくなります。

 

調理に使用する食品は、粘りのある物やトロミのある物を利用し、片栗粉の餡やマヨネーズ・ゼラチンなどを用いて、一口でもまとまるような調理工夫を行います。

③ 飲み込む時に形が変形し、喉のすべりが良いこと

ある程度の大きさで硬い物をそのまま飲み込んだ場合、喉での違和感や痛み、息苦しさを経験します。

 

したがって、食べ物の塊が喉を通過する場合には、空間に合った形に変形しやすいように、軟らかく、滑らかな塊を形成するための調理工夫が必要となります。

 

食品の形状としては、ゼラチンゼリ-やプリン状・ババロアタイプの食事形態が最も適しています。

④ 口腔粘膜や喉への付着性が低いこと

嚥下機能が低下している場合、ワカメ・焼きのりなど、上顎や頬っぺたなど口腔粘膜に引っ付く物や、もち・水飴類・焼き芋など歯や口腔内・喉に引っ付くものは、食べることが非常に難しくなります。

 

このような食べ物が付着しにくい大きさに切り揃え、適度な水分や脂肪分を補うことで、付着性の低い形態に仕上げることができます。 それでも嚥下しにくい食材は、 使用を控える必要があります。

 

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