大阪の伝統の食① 柏原市とぶどう

2019/08/01コラム

大阪の伝統の食① 柏原市とぶどう

 

大阪府はぶどう栽培が盛んで、平成30年の収穫量は4,830トンで全国第7位を誇り、全国に出荷しています(農林水産省統計)。本学のある柏原市や羽曳野市、交野市、枚方市が主な産地で、デラウェア、ピオーネ、シャインマスカット、マスカット・ベリーA、ネオマスカット、甲州など多くの品種が栽培されています。主力品種のデラウェアが90%を占め、その収穫量は全国第3位です。

 

柏原市におけるぶどう栽培の歴史は古く、約300年前には家屋の日陰樹として植えられており、明治17年(1878年)に柏原市堅下(かたしも)に甲州が導入され、本格的な栽培が始まったとされています。柏原ぶどうは「河内ぶどう」、「堅下ぶどう」とも呼ばれていました。大正時代、第一次世界大戦後は好景気が続き、ぶどうの需要が増したため増産して他府県へも出荷したところ、昭和初期には大阪府は全国第1位の栽培面積と収穫量となりました。第二次世界大戦中は減反しましたが、ぶどうに含まれる酒石酸が電波兵器に必要とされ栽培は続けられました。戦後は、年々復興したものの、台風や高度経済成長の影響と他府県産のぶどうの入荷もあり、栽培面積は縮小されました。

 

 

柏原市には大正3年(1914年)に醸造を始めたカタシモワイナリーがあり、国産ワインの生産地としても歴史があります。2019年6月28日、大阪で開催されたG20の夕食会では、夕食会前のカクテルの機会にカタシモワインフード株式会社のスパークリングワイン「北畑 合名⼭デラウェア2015」などの飲み物とフィンガーフードが提供されました。また、食後酒には同社のグラッパ「葡萄華35度デラウェア葡萄 樽熟」が提供されました。

 

これからも柏原市のぶどうが国内や海外の多くの方々に楽しんでいただけるとよいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【参考文献】

・石原肇,大阪府柏原市における伝統的なブドウ産地の多様な取り組み,大阪産業大学論集 人文・社会科学編,34,123-142

・農林水産省(2019/2/12),農林水産統計 平成30年産日本なし、ぶどうの結果樹面積、収穫量及び出荷量,

http://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/sakumotu/sakkyou_kazyu/

・大阪府環境農林水産部(2019/2/14),ぶどう,

http://www.pref.osaka.lg.jp/chubunm/chubu_nm/fq-budo.html

・柏原市産業振興課(2017/3/14),柏原ぶどう豆知識,

http://www.city.kashiwara.osaka.jp/docs/2014060200131/

・外務省,公式G20大阪サミット2019 

https://g20.org/pdf/topics/jp/culture_description_03.pdf

・日本の食文化8近畿,農文協,116

・小田鬼八,大阪府における葡萄栽培と経済的考察,農業及園芸

 

 前のページに戻る