「ローリングストック」で災害時に備えた食品の備蓄を

2020/05/01 コラム

「ローリングストック」で災害時に備えた食品の備蓄を

近年、大阪でも台風や地震といった自然災害が多く発生しています。いざ大きな災害が発生すると物流機能が停滞し、スーパーなどで食品が手に入りにくくなります。また、電気・水道・ガスなどのライフラインが停止することで、日頃の食生活とは全く違う状況になります。

 

災害に備えて食品を家庭でも備蓄することが啓発されていますが、「高価な防災備蓄食品を購入したが、保管したまま忘れていて賞味期限が切れてしまった」という状況もよく見られます。そこで最近すすめられている備蓄方法が「ローリングストック」です。「ローリングストック」とは、常温保存可能な食品を少し多めに買い置きしておき、賞味期限を考えて古いものから消費し、消費した分を買い足すことで、常に一定量の食品が家庭で備蓄されている状態を保つというものです。「ローリングストック」にすると、普段から食べ慣れた食品(レトルト食品、缶詰、乾燥野菜、シリアル、常温飲料など)も「非常食」にすることができます。普段使いしながら、使った分を買い足していくようにすれば、特別に非常用の食品・水を購入する必要もなくなります。

 

災害の多いわが国では、家庭での食品の備蓄を非日常のものと考えるのではなく、日常の一部として普段から取り入れていくことが大切です。いざという時に、心のゆとりを持って対応することができるように、食品の備蓄を進めましょう。

 

農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」より

最低3日分、できれば1週間分の食品などを備えましょう。

まずは水。水は生命の維持に欠かせないものです。飲料水と調理に使用する分をあわせると、11日に3リットルは用意しておきましょう。

 

食品の備えでは、主食用にα化米、カンパン、パックごはん、無洗米、シリアル、即席めん、カップ麺など、主菜用に肉・魚などの缶詰、調理済みレトルト食品など、副菜用に野菜の缶詰、乾物、即席スープなどを備えておきましょう。果物の缶詰やドライフルーツ、ロングライフ牛乳やスキムミルクなども備えておくと変化に富んだ食事ができます。

 

乳幼児がいる場合は、乳児用ミルク(液体乳)やベビーフード、食べ慣れたおやつを、高齢者がいる場合は、レトルト粥やゼリー、とろみ調整剤などを忘れないように備えましょう。また、アレルギーや疾病に合わせた特別な食品を使用している場合は日頃から多めに買い置きしておきましょう。

 

 

ガス・電気・水道などが止まることを想定し、熱源を確保しておきましょう。

熱源を確保すれば、食の選択肢が大幅に広がります。温かい食事は身体も温まり、緊張感や不安を和らげてくれます。熱源としてカセットコンロは便利なものです。災害時のためにもカセットコンロとボンベ、マッチやライターを備えておきましょう。また、紙皿と割りばし、キッチンバサミ、キッチンペーパー、ウェットティッシュ、ラップ、アルミホイル、ポリ袋なども災害時の調理や食事の際に活躍してくれますので、備えておきたいものです。

 

*農林水産省では、「災害時に備えた食品ストックガイド」で啓発をしています。

https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/attach/pdf/guidebook-3.pdf

 

 

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